とある戸建てのホームインスペクション。
いつものように調査も終盤に近付き、最後の工程である床下に潜っていくと何やら視線を感じる。
今、調査している建物は現況空き家。
今回は依頼者の立ち合いもない。
「まさか…」
普段は非科学方面には全く鈍感な方だと思っていたが、これだけ様々な物件をみているとひょっとしてといつもと違う汗が額をつたう。
あらためて周りを見回すが視界に怪しいものは何も入ってこない。
「気のせいか」
気を取り直し更に床下の奥の奥までほふく前進ですすむ。
屋外や室内の調査で築年数の割に比較的多くの劣化がみられた建物なので、床下も丁寧に確認していく。
床下全体の3分の2ほど確認した時だった。
南側の通風口に近づくと何かと目が合った。
「ん⁉、あっ猫だ!」
さっきから気になっていたのはこの子の視線だったのか。
しかしながら床下にいる自分、それを外から眺めている猫。
どっちが外でどっちが中なのか一瞬戸惑う。
今回はそんな何とも不思議な感覚に見舞われた調査となりました。
これって「インスペクターあるある」ではないですよね。(笑)